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今日じゃない、のですけれど

2011年06月05日
今だから書けることだが、関西の桜が満開を迎えた4月のとある土曜日の出来事である。

久しぶりで京都の某所を訪ねると、X氏はいつも通り満面の笑みで迎えてくれえた。そのため私は、その瞳の奥に浮かんでいる困惑の色を見逃してしまった。

2分後。

X氏「あのお、今日ではない、のですけれど」
私「・・・あれっ、今日じゃないんですか・・・」
X氏「はい、今日じゃありませんのです」

日にちを間違えた理由はすぐに分かった。それからしばらく打ち合わせのようなことをしたが、ばつの悪さが消えるわけではない。長居は無用である。立とうとすると、

X氏「ちょうど今日あたり、桜が満開ですし、京の春の一日をゆっくりお楽しみいただければと・・・」

さすが京都人である。

私「そうですね。こりゃ、間違えて、かえってよかったかな、あはは…」

くそっ。

まったくの無駄足であったが、それでも約束をすっぽかすよりははるかにましである。変に時間が空いたので、思い立って、「法然展」を観に行った。「間違えて、よかった」と、本当にそう思った。



ある大学教員の日常茶飯