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喫煙ルーム

2010年05月15日
ある委員を委嘱されて東京に出張した。

のぞみに乗って知ったのは、いつのまにか全席禁煙になり、どうしても吸いたい人は喫煙ルームにどうぞ、となっていたことである。
まあ、いいことではないか。

私はタバコを吸わない。だから喫煙車にはめったに近付かない。しかし混んでいる、座りたい、などの理由で、これまで何回かは喫煙車に乗ったことがある。

実に苦しかった。たまりかねて、車掌に抗議したこともある。

「禁煙車をもっと増やしてもらえないだろうか。見たところ、この車両で本当にタバコを吸っている人はせいぜい4人に1人だ。あとは私のように仕方なく座ったか、配偶者や職場の上司・同僚のために長年受動喫煙にさらされ、ついにはタバコの煙を何とも感じない体にされてしまった人たちだ。どうしてもこの時間にタバコを吸わなければ死んでしまうという人だけ、もっと狭い部屋に閉じ込めればすむことで、その分禁煙席を増やしてほしい」

その時車掌が言ったことばは今も忘れない。

「喫煙車をもっと増やせというお客さまもいらっしゃいます」

お、おのれ!タバコのような百害あって一利なきものを単なる嗜好の問題と片付け、ご意見を平等にお伺いする体を装いながら、利用者の健康を守るという公共交通機関として最低限果たさなければならない使命を放棄するつもりか!

こう怒鳴ろうと思ったが、隣の席で煙突のように煙を吐いているサラリーマン風の男がじろりとにらむので、それは止めて、
「僕はあなたとここで議論しようというのではない。そういう意見が一利用者からあったということを上司に伝えてくれればそれで十分なのであって…」

われながら竜頭蛇尾に終わったが、とにかく納得のできない対応だった。まあ、今となっては水に流すが。

公の場ではタバコが吸えなくなっている愛好者、あるいは依存症の人には多少の同情心は持っている。ただ屋内で吸えなくなった分、路上喫煙が増えるとしたらそれも困りものだ。

ある大学教員の日常茶飯