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引き上げ タワンへの旅(8)

2009年10月17日
 真夜中にトタン屋根を激しく打つ雨音に起こされた。タワンとディランの間の道路は危ない箇所が多い。今は雨季の終わりの時期で、土砂崩れの心配は少ないとは言われているが、どこか一カ所でも崩れたら、数日の遅延は覚悟しなければならない。一番いやなのは、飛行機に乗り遅れることだ。
 一人で考えていると余計な心配が募るものだが、あとでIさんに聞くと、彼女も、いつか土砂崩れに巻き込まれるのではないか、という危惧は持っているという話だった。

 どうせ今日は昼にタワンを去る予定だが、早めに出発した方が利口かもしれない。
 ところが朝になってカナックに相談すると、大丈夫ですよ、とのんびり構えている。それじゃ、おまえを信じようということで、午前中は予定通り、ビガール・ゴンパに行き、一度タワンに戻って宿代を精算してから、タワンを出た。
 途中、S村に寄り、たまたま出会った村長に話を聞けたのが意外な収穫だった。

 あとは小雨の中一目散にセ・ラ峠を目指す。昨夜からの雨で、まるで山全体から水が噴き出しているようである。
Arunachal 2009.9 1099
*道ばたにサルを見かけた。カメラに驚いたのか、歯をむいて威嚇している。


Arunachal 2009.9 1108
*峠のヤクたち。標高4000を越える峠で氷雨の降る中、平気のへいざでブーブーいいながら餌を探している。

 無事に峠を越えて、雲海を見下ろした時には、もう大丈夫と胸をなで下ろした。Arunachal 2009.9 1122
*ディラン側の眺め。左下の斜面にもつれた糸のように走っているのが街道。

 夕方ディランに着く。まずディラン・リゾートを訪ねたが、メンバーはだれもいない。そこで丘の上のホテルに行って、チェックインし、しばし休憩してから、もういちど町まで戻ったこところで、本隊付のガイドのP氏に出会った。なんでも、さっき自動車でディランを通ったのを、L氏が目撃していて、オクヤマはいったいどこに行ったのか、と探していたというのである。L氏はカラクタンのモンパ族だが、確かにひどく目がよさそうだ。
 一緒にリゾートに行くと、もうみんな戻っている。別れてほんの数日なのに、ひどく懐かしい気がした。
フィールドワークの記録