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アジャンターの壁画を模写した日本画家

2019年02月11日
2月10日(日)
小雪のちらつく寒い日、京都の龍谷ミュージアムに「仏教美術のいきものがたり」を見に行った。目当ては、特別陳列の野生司香雪(のうすこうせつ)の「釈尊絵伝」7幀である。野生司は大正6,7年に荒井寛方といっしょにアジャンター石窟で壁画を模写した。
今から100年も前の話であるから、その苦労は並大抵ではなかっただろう。だいいち、ボンベイから現場まで何日かかっただろうか。そんなことがしきりに思われるのも、この地方に多少土地勘ができたからである。

彼らが作成した模写は、惜しいことに、関東大震災で焼失したらしい。

野生司はのちにアナガーリカ・ダルマパーラの依頼で、サールナートのムーラガンダクティーヴィハーラの内壁に釈尊一代記の大壁画を描いた。今回展示されている絵伝は、沼田惠範の依頼で昭和32年から34年にかけて描かれたものであるが、ムーラガンダクティーの壁画と構図が似通っていて、壁画の下絵に基づいて作成されたものかと想像された。その辺りの説明はなかったが、とても気になっている。
ミュージアムに着いて真っ先にしたことは、併設の喫茶店で熱いココアを飲むことだった。これでコンディションを整えてから入館した。帰りは、例によって京都駅の構内で蕎麦を食べて帰途についた。
また課題が増えたが、これは楽しい方の課題である。
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