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文庫化

2009年03月04日
 今年、私の本が一冊文庫になる。絶版を心配していたので、素直にうれしい。文庫は一昨年、『河口慧海日記』で、講談社学術文庫のお世話になっているが、これは拙編であり、単著となるとまた一味違う。
 
 おまけに、ひとさまに解説を書いてもらえる特典付きだ。

 先日、打ち合わせの席で「解説は誰がいいですか」と聞かれて、まったく考えていなかったために答えに窮した。「誰がいいかと言われてもねえ・・・」
 
 担当のS氏も、同席してくれたK林さんも、こちらの出方をうかがっている。

 ここで関西在住10数年のキャリアを生かして、いきなり有名作家の名前でも挙げれば、ギャグとしてはおもしろかったのかもしれないが、私は東京に出るとまじめな東北人に戻るので、のど元まで出かけた某氏の名前を飲み込んだ。

 解説は京大名誉教授のT先生にお願いできることになった。まったく望外のことで、恐縮の至りという以外に言葉が見つからない。
 実はその前に、何というタイミングか、T先生からご下問があったのである。

「寺本婉雅は、慧海にチベット語ができないだの何のとけなされたが、それは寺本のチベット語がアムド(青海)方言で、ダージリン、ネパールで慧海が覚えたチベット語とは大分違っていたからではないか」

 なるほど、まことにもっともなご指摘である。こういう意味でも文庫の出来が楽しみになった。
 出版は11月頃。その前に多少の改訂を加え、文庫版のあとがきも長めに書くつもりである。







 
研究ノート