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光と風と夢

2017年04月04日

コナの土産物店で、古い写真を使った絵葉書を何枚か買った。その中にハワイ王国の7代目の王カラカウアとイギリスの作家スティーブンソンが一緒に写っている1889年頃の写真がある。スティーブンソンはサモアに移り住み、そこで病死したが、ハワイ王とも面識があったのである。


大学に入った頃だったと思うが、NHKラジオのラジオドラマの時間に、中島敦原作の「光と風と夢」を聴いた。サモアでのスティーブンソンの暮らしを描いた作品である。その中でマックス・ミュラーに触れた一節が印象に残った。それをここに紹介しようと思い立ち、自分でもすっかり忘れていることに気づいて、原文を確認してみた。そして、ああ、何だそういうことだったのかと思った。その一節とは次の通り。


 ハワイのカラカウア王はどうしているか? 聡明で、しかし常に物悲しげなカラカウア。太平洋人種の中で私と対等にマックス・ミューラアを論じ得る唯一の人物。曾てはポリネシアの大合同を夢見た彼も、今は自国の衰亡を目前に、静かに諦観して、ハアバアト・スペンサーでも読耽っているのであろう。(青空文庫版より)


 アメリカとアメリカ系住民の圧力によって権力を失うことになるカラカウアは、サモアと連合してポリネシア帝国を建設することを夢見たことがあった。

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*コナ・リゾート・ホテルに掲げられた肖像画。左がカラカウア王、右はその妹リリウオカラニ女王。ハワイ王国最後の王となったこの女性は、あの物悲しい歌「アロハ・オエ」を作ったことでも知られている。

 




  




 

ある大学教員の日常茶飯 | トラックバック(0)