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赤めだか

2008年12月14日
 立川談春の『赤めだか』(扶桑社、2008)を読んだ。
 評判どおりのおもしろさで、いっぺんに読んでしまった。その間に10回くらい声を出して笑った。さすがに泣きはしなかったが、何回か感動させられた。この芸は並ではない。
 
 主な内容は、師匠立川談志の下での修業の年月である。

 わがままな師匠とそのきまぐれに翻弄される弟子たちのハチャメチャナな日々、といったよくあるような(?)タレント本、芸人本ではない。印象的なのは、談志という稀代の落語家の、弟子の教育に対する驚くほどの真剣さだ。

 ああ、おもしろかった、で本を閉じたが、この人の著書をこれ以上読もうとは思わない。彼も噺家なのだから、文筆で売れても仕方がないだろう、というのは余計なおせっかいだろうか。
 
 ただ本書の次の言葉は座右に置いて、「反抗的な」院生の戒めに使ってやろうと思う。

  「修業とは矛盾に耐えることだ」

 なあ、神田君。
 
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