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諸葛孔明

2014年08月13日
もう一冊、歴史上の人物としての諸葛亮孔明を知るための好著を紹介しておこう。

宮川尚志『諸葛孔明:「三国志」とその時代』(講談社学術文庫)

本書は、諸葛亮の実像について十分な知識を与えれてくれる。宮川氏はこれを大学院生の時に書いたというから畏れ入る。宮川氏は、軍事は必ずしも諸葛亮の本領ではなかったとし、陳寿(正史『三国志』の著者)による評、すなわち彼は政治には長じていたが、奇謀には短であったという評価を大筋で認めている(p.234)。
北伐において孔明は、長駆して長安を奇襲するという魏延の献策を退け、馬謖を信じすぎて街亭を失い、司馬懿の持久戦法に手を焼いて、ついに五丈原で陣没する。長い北伐戦の中で彼の天才的策略が一度でも図に当たっていたら・・・と思うのは、彼を惜しむあまりのファン(私も)の気持ちだ。

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これは、仙台市青葉通の晩翠草堂にある土井晩翠自筆の「星落秋風五丈原」冒頭。

祁山(きざん)悲秋の風更けて
陣雲暗し五丈原
零露の文(あや)は繁くして
草枯れ馬は肥ゆれども
蜀軍の旗光無く
鼓角の音も今しづか
丞相病篤かりき

「星落秋風五丈原」の「星落」は「せいらく」と「ほしおつ」の両様に読まれるようであるが、ここはやはり、「星落つ」と読みたいところだ。私は、1987年に成都の武候祠(諸葛亮廟)を訪ねている。




















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