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世界宗教文化高層論壇

2018年11月02日

10月29日(月)

早起きして熱いシャワーを浴び、朝食後に身支度を調えた。まだ頭がボーッとしているので、目覚ましガムを勢いよく噛んだが、これが間違いの元であった。奥歯の詰め物がぽろりと取れた。私は海外に出るたびに何か一つは失敗をやらかすが、今回はこれであった。さいさきの悪いこと夥しいが、構っている暇はない。開幕式は9時からである。こういう時には早く行動して現場を確認しておくにかぎる。


8時20分に会場となる友誼宮の「聚賢庁」という大広間に行くと、当然のことながらすでに大勢の人が詰めかけている。ビデオカメラが何台もスタンバイしている。舞台上には大スクリーンが設えてある。今年6月の西安、遡れば、一昨年8月の五台山会議もこんな調子だったから、特に驚くことではない。ただ、この開幕式で私にはひとつの役目があった。

出発の前の晩にCさん経由でJKさんから連絡が来た。開幕式で外国からの出席者を代表して挨拶せよというのである。ただし時間は3分間である。こんな形でJKさんは私の顔を立ててくれようとしていると感じ、喜んで引き受けた。翌朝早起きして文章を練り、それをCさんに送ると、さすがなもので、あっと言う間に中国語に翻訳してくれた。あとはこれをJKさんに渡すだけである。


私の挨拶は二番目で、滞りなく済んだ。その中で私は、唐に留学した弘法大師と恵果和尚との出会いの故事を引き、ここに見られる求法と弘法への情熱、慈愛・寛容・公正の精神はこの検討会の基調になりうると述べた。


発表も二番目だった。私が日本語の原稿を、Cさんがその中国語訳を1段落ずつ交互に読んだ。持ち時間20分のはずが、時間調整のために直前に16分に短縮されたため、かなり早口で読んだにもかかわらず、多少時間をオーバーしてしまったが、許容範囲には収まったと思う。題目は「以密教為中心的日中文化交流 回顧与展望」である。この発表で私は、弘法大師を始めとする日本人留学僧たちの入唐求法によって日本にもたらされ、真言密教と天台の密教として発展した密教が、1000年余りの時を経て、大正時代から日本人の阿闍梨たちと中国人留日学密僧たちとの協力によって、中国に還流し始めて今日に至ることを報告し、その文明史的意義を述べた。開幕式での挨拶もこの内容にマッチさせたものである。


昼食をはさんで検討会は夕方まで続いた。閉会式の後は懇親の夕べである。アトラクションが豪華で、プロの歌手や芸人が多数出演し、大いに楽しませてもらった。


10月30日(火)

朝、Cさんと近くのスーパーマーケットを覗きに行った。友誼賓館は民族大学に近く、北京大学、精華大学も遠くない。この一帯は文教地区である。マクドナルドでコーヒーを飲み、有名な漢方薬店の同仁堂で冷え性の薬を買って賓館に戻った。10時半、予約のタクシーで空港に向かう。渋滞にはあまり引っかからずに空港に着いたが、チェックイン、出国審査、セキュリティチェックを受けると、ボーディングタイムまでは40分しかない。文字通り走り回ってお土産を探す。関空に安着したのは午後6時近くであった。Cさんには今回もまたすっかり御世話になった。




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