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世界仏教の新潮流(3)台湾2

2008年04月23日
 仏光山を率いているのは星雲大師(1927年生まれ)です。星雲大師は中国江蘇省出身の臨済僧で、1949年に来島し、北東部の宜蘭(ぎらん)などでの布教活動を経て、1967年に仏光山を創設しました。
 それから40年、いまや仏光山は世界各地に200近い道場を持ち、アメリカと台湾で3つの大学を経営するグローバルな教団に成長しています。
台湾には、このほかにも、法鼓山、慈済功徳会、中台禅寺などの「改革的仏教団体」があって、それぞれに特徴的な活動を繰り広げ、台湾仏教界を活気付けています。
 仏光山の場合は、星雲大師の提唱する「人間仏教」の精神に基づき、仏陀の教えを現代人の生活に活かすことを目指して、次の4つの方針で活動しているとされます。
?文化をもって仏法を弘め、?教育をもって人材を培い、?慈善をもって社会に福利を与え、?共に修行することをもって人心を浄化する。10FH020034出家・在家の修行者合同の食事風景 仏光山

  出家者と在家のボランティアの合同の食事風景(仏光山)
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世界仏教の新潮流(2)台湾1

2008年04月17日
 まず近年活況を呈している台湾仏教を取り上げます。
1FH020016仏光山の全景kore

 これは仏光山です。
 仏光山は、台湾南部の中心都市、高雄から南に35キロメートルほど離れた高雄県大樹郷にあります。竹林に覆われた山の斜面を切り開いた、広さ約30万坪の敷地に、大雄宝殿を始めとする仏殿群、高さ約32メートルの接引大仏に加えて、道場、学校、図書館、美術館、博物館、宿泊施設、食堂、売店などが立ち並ぶその景観は、さながら一大仏教ランドの趣を呈しています。実際、ここは台湾南部を代表する宗教観光の名所になっているようです。
 この大伽藍を半日かけて案内してくれたJ法師は、仏光山内の叢林学院を卒業してから、京都の大学に留学した経歴を持つ尼僧でした。台湾では僧侶全体に占める女性の割合が非常に高く、四人に三人とも、男性僧侶の五倍ともいわれています。しかも近年は大学・大学院を出た高学歴女性の出家が目立つようになってきました。
 この点をJ法師にたずねてみると、一昔前までは台湾における僧侶の社会的な地位は低く、出家するといえば親族は大反対したものであるが、改革的な仏教団体の社会活動が評価されるに連れて、出家しやすい状況が生れている。しかし男性は、家を継がなければならない立場にあるためか、簡単には出家できないようだ、という答が返ってきました。
 実際、仏光山でも、また後に訪れる法鼓山でも、教団が行なうさまざまな活動の先頭に尼僧が立っている姿が見られました。台湾では、尼僧は一つの職種として、女性に社会進出の足場を提供しているように見えます。
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世界仏教の新潮流(1)

2008年04月16日
 今アジアの、というよりは世界の仏教地図が大きく変わろうとしています。
 ここしばらくの間、世界仏教の中で最もインパクトのある存在は、ダライ・ラマに率いられたチベット仏教でした。
 それを今や、台湾の新興仏教団体やベトナム生まれの「エンゲイジド・ブッディズム」(社会参加する仏教)が追いかけています。近年、上座部の教えと瞑想法が日本でも盛んに紹介されるようになってきたのは、上座部僧侶のグローバルな活動がようやくわが国にも及んできたということのようです。
 中国では仏教を含む諸宗教の復興が著しく、インドからはネオ・ブッディスト(新仏教徒)の急速な増加が報じられています。目覚しい経済成長を続けるこの両大国の中で、仏教が今後どのような展開をたどってゆくかは目が離せないところです。
 このような仏教の世界的活況は今後ますます増幅され、やがてアジアを中心に仏教ルネサンス前夜とも呼ぶべき状況を生み出してゆくのではないかと私は考えています。
 この授業では、こうした動きのいくつかを取り上げて、その特徴や可能性について考えてゆくことにします。一時出家のため剃髪を受けるミャンマーの小学生2

一時出家のため剃髪を受けるミャンマーの女子小学生 母親たちが見守っているが、自分の番を待つ少女たち(右)は不安を隠せない。

 
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